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第28回 旭ビ教養講座
2019.06.10 Monday 08:15

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オランダ人の健康管理と大型ガラス温室− 

オランダ人の平均身長は男性が184僉⊇性は171僂任后上の写真は、2018年6月にオランダ人の画家レンブラントが描いた「夜警」の前で撮った写真ですが、私は身長180僂曚匹△襪里任垢、近くにいる男女が如何に大きいかわかるかと思います。
    あと、オランダに入って気づいたことは、エレベーターやエスカレーターが少ないことです。特に、エスカレーターは今回の旅行でスキポール空港でしか見かけませんでした。エレベーターも少なく、どこにあるか尋ねると、あなたは脚が悪いのか、みたいなことを言われました。大男や女性が、平気で階段(段数の多い=一個一個の段差が少ない=登りやすい?) をさっさっと登っていくのがとても印象的でした。
 また、オランダは乳製品が豊富で美味しいことは聞いていましたがその通りで、更に野菜や果物もとても美味しく、日本の次と言ってもよかったです。私はこれまで日本以外の国で食べた野菜や果物を正直美味しいと思ったことがありませんでしたが、オランダは別でした。日本では、外国の野菜は美味しくない、と言われていると思いますが、こんなエピソードもあります。米国カリフォルニアのナパバレー(映画Disclosureに登場する白ワインPahlmeyerの産地)にある大型ガラス温室で育てた“トマト”を試食なさったある日本の大手パイプ部品メーカーの社長様が、「これはなかなかうまい」と言い、「ところで、これなんだっけ?そうだ、トマトだったんだ〜」と最初は何を食べたかわからなかったそうです (ちなみに、世界の3大施設園芸トマトの産地は、オランダ、スペイン、中国です)。
    隣国のベルギー人がさほど大きくないのに、オランダ人だけがなぜ背が高いか、ということには諸説があるようです(オランダ人は男女とも“背の高い異性”を好む傾向がある、という説もあります)。私は医師でもあるので、医学的な観点から意見を述べさせていただきますとオランダ人はとても健康に注意し、食事を考え、運動を欠かさないので、身長は高いが高齢になってもバランスの取れた体型になっているのではないかと思います(同じように体が大きいと言われる米国の南部やオーストラリア人の超肥満体型、メタボ体型とは全く違います)。オランダ人の高身長の原因は、体を鍛えて病気にならないようにする、すなわち個々人の予防意識の高さも一役買っているように思いました。また、健康保険制度も皆保険制度のようですが、すなわち、日本のように全員が“保険医療サービス”を受けられわけですが、“腕のいい医者”に診てもらいたければ、“高い保険料”を払って、保険のグレードを上げることができるところが日本と大きく異なるところです。               「お金をかけないといい医療が受けられない」とも取れますが、見方を変えると、「お金をかけてまでも健康を維持したい」とも取れました。とにかく、オランダ人は、病気になってから何とかする、のではなく、普段から健康に注意し、“予防”こそ“最善の治療”であることを知り、それを実行してきた結果が、バランスのいい高身長の男女を生んだのではないかと思いました。
    ところでなぜ私が2018年6月にオランダにいたかといいますと、2017年7月の施設園芸・植物工場2017(GPEC 2017、東京)で日本の大手パイプメーカーW社の社長様よりオランダのパッケージNo.2のB社のCEOであるV氏を紹介していただいたことがきっかけです。W社のブースの前で英語でお話しましが(オランダ人は第一外国語が英語なのでとても流暢。一方、私のオランダ語も、彼の日本語もあいさつ程度、、)、オランダの大型ガラス温室についてお伺いすることができました。まず私は彼に「なぜガラスなのか。ビニールのようなものではダメなのか」と尋ねたところ、「ビニールのようなピラピラな被覆資材では隙間風が入ってくるでしょ。我々は太陽光以外はすべて完全にコントロールしたいのです」と言われたのが、まず印象的でした。
    次に(私は、兼ねてから北海道で大型ハウスがうまくいかないことが多いのは、病気のちゃんとした診断が遅れることが原因では?と思っていたので)、大型ハウス内にELISA(Enzyme Linked Immunosolvent Assay、細菌病の診断)やPCR(Polymerase Chain Reaction、ウイルス病の診断)を用いた検査があるか聞いたところ、彼は「勿論」と言いましたが、その後に、“vaccine(ワクチン)”と言ったような気がしました。もしワクチンなら、どんなワクチンか、溶液に混ぜて流す? 葉面散布?是非見てみたい、と思い、「オランダに行ったら御社のガラス温室を見せてくれますか?」と尋ねたところ快諾してくださったので、1年後のオランダ訪問となったわけです。
 オランダの大型ガラス温室で見てまず驚いたのが、その大きさもさることながら(「第19回 旭ビ教養講座」と<6月の畑>の写真)、ハウス内で日本では見かけたことのないような太いダクトが張り巡らされていることでした。これは、冬の暖房のための“温水”を循環させるための温水ダクトで、大きな地震のないオランダだからできることでした(地震の多い日本では、殆どが“温風”による暖房です)。因みに、日本と台湾では暖房の燃料に主にA重油を使っていますが、それ以外の国は殆どがガスです(中国の貧しい地域では、ビニールハウスに布団をかけて保温?)。下の写真は、外気をフィルタリングして取り入れる装置で、砂・害虫・病原菌等の侵入を防ぐだけでなく、通常の開閉窓と比較しコントロールされているCO2濃度への影響が少ないそうです。
 次に、医者の私には、広いとはいえ閉鎖空間で農薬を使ったら、健康被害はないのか、と心配になったのですが、天敵を用いているとのことだったので安心しましたが、その“生物農薬”の種類の多さに驚きました(「第20回 旭ビ教養講座」)。
 また、日本では最近使われるのが多くなったCO2発生器ですが、大型ハウス内には大型炭酸ガス発生装置に繋がったダクトが何本も地面に敷かれていました。当然、CO2はオゾンホールを破壊し地球の温暖化を推し進めてしまいますのでよくないわけですが、この発生器を見た時、一年前にV氏が言った「ビニールのような隙間風が入ってくる被覆資材ではダメで、我々は太陽光以外はすべて完全にコントロールしたい」の重要な意味の一つが分かりました。作ったCO2は絶対外の環境には出さないという強い意志もあったわけです(元アメリカ副大統領のゴア氏は、現在世界中を回り講演し、地球温暖化の危機に関して説いてまわっていますが、まずはビニールハウスでのCO2発生器の使用をやめるよう言ってます。彼はクリントン時代の副大統領で、2000年の大統領選挙でブッシュに負けましたが、その時力説していたのが、地球温暖化による危機についてでした。1999〜2000年のアメリカでは早すぎたのかもしれません)。
 最後になって、V氏が“ワクチン”と言ったのは聞き違いであったことがわかったのですが、大型ハウス内の温度や湿度等のセンシング、ワイヤレスのモニタリングは素晴らしいものがありましたが(センシング、モニタリングそのものは日本のメーカーのものは決して劣っていません)、日本の場合には、ハウスの温度が上がったことをモニターで知りハウスの側面を開ける、湿度が高くなったので換気扇を回す、というように“後手後手”なわけですが、オランダの場合、長年蓄積したbig dataをもとに、そろそろ温度が上がる頃だから冷房を入れ、そろそろ湿度が上がる頃だから除湿する、というように“先手先手”なわけで、これはまさに人の健康管理でいう“予防”なわけです。つまり、ハウスの管理も“予防”だったわけです。私がV氏に「僕は1年前にvaccineと聞き違えたのが今分かったんだけど、オランダ人は健康に非常に気をつけており、それがハウスの管理にも生かされているんだね。だから、言ってみればこれは“オランダ式予防ワクチン”だね!!」と言ったら、V氏は「そうだね!」と言って笑っていました。


Category : 肥料 | Author : tmek | - | - |