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第23回 旭ビ教養講座
2019.01.23 Wednesday 08:15

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ポストハーベスト農薬、食品添加物 

食品安全委員会のアンケート調査によりますと、食品の安全性の観点から不安を感じているものの上位3つは「農薬、輸入食品、添加物」となっています。
  食品添加物とは、食品製造の際に添加する物質のことで、食品の風味や外観、色合いを良くするための甘味料/着色料/香料、食品の腐敗・変質を遅らせて保存性を良くする保存料/酸化防止剤、食品の栄養成分を強化する栄養強化剤などに分けられます。
  また、化学合成によるものと、そうでないものに分類され、化学合成するものでも、天然に存在するものの化学合成物(ビタミンなど)と天然に存在しないものの化学合成物(コールタールから作られるタール色素など)に分けられます。
  身近な例では、豆腐を固める凝固剤(にがり)、小麦粉から麺を作る時に加えるかんすい(鹹水)、ビールなどの濾過の際に使用する活性炭などがそうです。
  ところで、“収穫した作物に”防カビ、防腐乱目的でかける“農薬”があり、これを「ポストハーベスト農薬」と呼んでいます。しかし、この“農薬”は収穫後、すなわち “消費者の手元に入る極めて近い段階で”散布されるので、消費者は高濃度の残留農薬の付着した作物を手にする危険性が指摘され(ポストハーベスト農薬の残留度は、通常畑で撒かれる農薬の数百倍だったという報告もある)、日本においては穫れた作物に農薬をかけることは禁止されています。
  つまり、われわれが日本で手にする作物にかかっているポストハーベスト農薬はすべて他国、あるいは貨物船等の輸送中でかけられたものです。そして日本に入ると、ポストハーベスト農薬は農薬ではなく、“食品添加物”の扱いとなります。それは、収穫された作物はその時点で“食品”とみなされ、この“食品添加物”は「食品の保存の目的」で使用されることになります。
  ところで、このポストハーベスト農薬の発がん性が問題視されることがありますが、それに対し、「ポストハーベスト農薬は強力な発ガン性を持つマイコトキシンを防除することに大きく貢献している」との反論もあります。マイコトキシンとはナッツ類やトウモロコシなどに発生するカビが産生する毒素のことで、中でもアフラトキシンは天然物質の中で最強の発がん性物質とされています(IARC(後述)グループ1「ヒトに対する発がん性が認められる(carcinogenic)」)。
  いずれにせよ、輸入された果物等は、食べる際には皮を剥くか、そのままかじる場合にはよく洗った方がよさそうです。
  一般的な食品添加物の話に戻りますが、悪徳業者による不正な食品添加物の混入は、古代ローマ時代からあるようです。記述によりますと、「ワインの味がおかしい」と苦情を述べる市民たちが増えた時に、調査官にその問題を調べさせたところ、ワイン製造者らはワインを(正規の原料だけでなく)アロエや他の薬を使って人工的に熟成させていたことが判明したそうです。また、同じ古代ローマ時代にパン屋が、パンに「白い土」と当時呼ばれた炭酸塩や酸化マグネシウムを混ぜたことが発覚し告発された、という記録も残っているようです。
  その後も英国、米国、EU、日本等おいてどこの国でもと言っていいほど悪徳業者が横行していましたが、法整備やpositive listのおかげで、昔と比べると激減したと言ってもいいのではないかと思います。
  現在、食品添加物を巡る大きな問題の一つは、“悪意がある”わけでなく使用された食品添加物に、健康に被害を及ぼす作用が後からわかることがあることです。例えば、市販のハムやソーセージの添加物ですが、リン酸塩は保水性・結着性 の目的で、添加されていますが、体内のカルシウムと結合してそれを体外へ排出してしまうので、育ちざかりのこどもや骨粗しょう症が起こりやすくなることに注意が必要です。またソルビン酸は、防腐・保存 の目的で添加されますが、注意点は染色体異常、成長抑制などがあることです。さらに、発色・防腐の目的で添加される亜硝酸ナトリウムは、それ自体に毒性はありませんが、胃の中で魚や肉の中にあるアミンと結合し、発がん性をもつニトロソアミン(IARCグループ2A)に変化してしまうことは知っておくべきです。
  やはり、健康被害の中でも発がん性は最も気にかかるものと言っていいかもしれません。発がん性は、これまでに、輸入の色素、合成甘味料のサッカリン、ズルチン、チクロ、フリルフラマイド(AF2)や、防腐剤のサリチル酸、ナフトール、亜硝酸等に指摘されました。
  現在では、清涼飲料水や栄養ドリンクに添加されている安息香酸NaはビタミンCと反応し白血病を誘発するとされるベンゼン(IARCグループ1)に変化することがわかっており、また新しい合成甘味料、合成着色料、防カビ剤等にも発がん性が懸念されています。
  客観的かつ信頼できる情報源は、世界保健機構WHO(World Health Organization)の附属機関である国際がん研究機関IARC(International Agency for Research on Cancer)から発表される「発ガン性リスク一覧」(https://ja.wikipedia.org/wiki/IARC発がん性リスク一覧 )と言っていいと思いますが、そのリスト載っているものには気を付けた方がいいと思います。
 このIARCは2015年に、5種の農薬をグループ2「ヒトに対する発がん性があると考えられる」に追加しました。除草剤のグリホサート並びに殺虫剤のマラチオン及びダイアジノンを「ヒトに対する発がん性がおそらくある(probably carcinogenic:グループ2A)」に (第22回 旭ビ教養講座)、殺虫剤のテトラクロロビンホス及びパラチオンを「ヒトに対する発がん性が疑われる(possibly carcinogenic:グループ2B)」にそれぞれ追加しました。論理的根拠と一緒に最終評価書の要約は、THE LANCET Oncology電子版に発表され、評価書の詳細はIARCのモノグラフの112巻に公表されています(https://www.iarc.fr/wp-content/uploads/2018/07/Monograph Volume112-1.pdf)。

 


Category : 肥料 | Author : tmek | - | - |